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【ちょこっと感想】人形館の殺人


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とりあえず本文とは全然関係のない、先日大宮マルイに行った時に見かけたちいかわの仲間達の画像を貼っておくよ📷


文庫本の画像は、ビッグボーイに行った時のブログ記事の方にあるよっ(また横着)📗

 

人形館の殺人 綾辻行人

 

館シリーズ4作目です。

ネタバレする感想書きますので、未読の方はご注意ください⚠

 

やっと読み終えました~今回は読むのに大分時間かかってしまいましたよ📖

 

何でかって言うと主人公の「私」が根暗で陰気な人物なんですよ…まあそれだけなら割と好きな方なんですけど、加えてなんだかボーっとしているのです。

「ボーっと生きてんじゃねーよ!」とチコちゃんに叱られてしまうレベルです。

記憶が抜け落ちているのですよね。

過去にトラウマ的な事件があり、それで主人公の記憶は自分の心を守るためにか欠落しているのです。

せっかちなぱんぶたは主人公に「早く思い出せ」と思わずにはいられない…アっ!コレは主人公に脅迫の手紙(過去を思い出せと執拗に訴えかけてくる)を送ってくる犯人と同じ…ってコト!?(※ちいかわ構文)

 

前置きが長くなりましたが、今回の人形館、文庫本の表紙が日本家屋の絵だったので、てっきり着物姿の日本人形ばかりある館なのか(座敷童子的な)と思ったら顔のないマネキン人形がやたらたくさん置いてある館でしたよ。な~んだ。それはそれでホラーだったわ。

 

〈あらすじ的なもの〉

主人公・飛龍想一(ひりゅうそういち)こと「私」は、高名な画家である父の亡き後、京都にある父の住まい兼アトリエだった日本建築の平屋へと引っ越してくる。

 

その平屋は、古い洋風建築(フランス窓や広いベランダがある)の賃貸アパート「緑影荘」とつながる造りになっており、和の平屋建てである“母屋”と、二階建て洋館アパートの“離れ”という構造。

 

アパートには普通に住人がおり、管理を任されている老夫婦がおり、母屋側には「私」と母親が住んでいるのですが、あれ?皆自由に館を出入りして生活している…。

陸の孤島でもなんでもなく、主人公の「私」も、ふらっと喫茶店へ出かけていったり、京都のまちを散策したりしている…そして誰も殺されないのですが──?

 

と思っていたら、ある人物が遂に───。

 

みたいなカンジ。

 

今回のお話はシリーズ中の異色作(らしい)で、探偵役の島田潔氏がなかなか登場しないし、主人公の飛龍想一が差出人不明の脅迫状を受け取る通り、犯人の狙いは飛龍想一だとわかるシンプルな図。

なので何故、飛龍想一は犯人から脅されているのか?という謎を解明しようにも、彼自身の記憶がぼんやりしているので、そのぼんやりした記憶の断片を頼りに推察するしかない訳です。

 

ので、不確かな情報しか与えられない事が、何だか読み進める気持ちを億劫にさせてしまっていたのですよね。

さらには飛龍想一の過去とはまったく関係なさそうな、街の子供達が犠牲になる通り魔事件も同時に発生していたりするし、この情報は一体どう繋がっているのか?と考えても、全然わからない事だらけ。

 

しかし後々に、飛龍想一のぼんやり状態については彼自身の正気を保つ他にも意味があったのだなとわかります。

それはラストの方で彼の中に別の人格があったという驚きに変わるのです。

 

実は、私=犯人になるのだろうとは薄々思っていたのですが、そこから更にまさかの展開が待ち受けていて、読後やっぱり面白かったなとなりました。

 

人形館の殺人」が出た当時はノンフィクション小説の「24人のビリー・ミリガン」(ダニエル・キイス著)等の書籍がまだ発売される前ですし、多重人格者って読み手に受け入れられ難そうと思うのですが、その下地がなかった時に自分以外の人格が存在することを本人が認知出来ないでいる話を書いているの天才すぎじゃない?

 

あとイマジナリーフレンド島田さんが楽しすぎました😂

いや「私」と島田さんは本当にフレンドなんですけど、一部イマジナリーフレンドなので!