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サマー!ホラー!

雨の日は世界がおかしくなる──。


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梅雨物語(ばいうものがたり) 貴志祐介(きし ゆうすけ)

 

先月発売の新刊なので、私にしては早い入手📘

収録されているのは下記の3作品です。

 

・皐月闇

・ぼくとう奇譚

・くさびら

 

【ちょこっと感想】梅雨物語

はじめに。ホラー作品でトラウマ級に怖いのは小野不由美さんの残穢(ざんえ)なので、他はすべて軽めの読みものだと思ってるぱんぶたです。

今回のみっつのお話もほんのりホラーテイストはあるものの、物語として面白く読めます📖

たぶんネタバレすると思うので、これから読む予定の方はここまで。

 

皐月闇

ある雨の日。元教師の俳人作田慮男(さくた のぶお)の家に元教え子の若い女性、萩原菜央(はぎわら なお)が訪ねてくる。

彼女は、命を絶った双子の兄が残したという一冊の句集を作田に見せ、そこに記された俳句の解釈を依頼してきたのだった。

一つ一つの句を読み解くにつれ、だんだんと不安になる情景が見えてくる。そして隠された秘密が浮かび上がり──。

最後まで読まずとも暗い結末であるのはわかるのですが、わかってもそれが気になってどんどん読んでしまう話。

 

ぼくとう奇譚

昭和初期、東京。黒い蝶の夢を見るという男の話。

夜毎奇妙な夢を見る木下美武(きのした よしたけ)のもとへ現れた高名な修験者によれば、その夢に隠された謎を解かなければ命が危ないという。

対策を講じるも、日に日に見る同じ夢の中の世界は様相を変え──。

この本の中でいちばん好きなお話でした!木下は呪われているのですが、果たして呪いを解く事が出来るのかどうなのか、どちらにしてもとても楽しくわくわくしながら読めました。ぱんぶた好みな和風摩訶不思議アドベンチャー😂

 

くさびら

軽井沢。奥さんと子供が不在の家で、一人仕事をする杉平進也(すぎひら しんや)。ある日突然、庭に見つけたキノコが輪を描きながら大量発生し、家を埋め尽くしていく。

キノコの生え方に何らかの規則性を感じた杉平は、この怪現象の理由を探ろうとするのだが──。

こちらの話はあまりぱんぶたの好みではなかったのですが、キノコが幻覚だったり、杉平の周囲の人間達の誰が敵で誰が味方なのか?等読みどころはあります。

 

全体的にそれほど怖くはなく不思議なカンジで、ちょっとミステリっぽい雰囲気です。ので、怖いのが苦手な方でもこちらは大丈夫だと思います。

眠れない夜に是非。