読み終わりました📕
魔眼の匣の殺人 今村昌弘 (創元推理文庫)
『屍人荘の殺人』シリーズの第2弾!
とても面白かったです!!
〈あらすじっ!〉
「あと二日のうちに、この地で四人死ぬ」人里離れた施設に暮らし、予言者と恐れられる老女は、その日訪ねた葉村譲(はむらゆずる)と剣崎比留子(けんざきひるこ)ら九人に告げた。直後、彼らと外界を結ぶ唯一の橋が燃え落ちて脱出不可能に。予言通りに一人が命を落とし、さらに客の女子高生が予知能力者と判明して慄然とする葉村たち。残り48時間、死の予言は成就するのか。
〈感想的なものっっ!〉※ネタバレすると思いますので未読の方はご注意くださいです⚠
時間軸は、“屍人荘の事件”の数ヶ月後。大学の学生食堂で、元ミステリ愛好会会長である明智恭介(あけちきょうすけ)を失った葉村譲は、たった一人でメニューについての推理を欠かさず続けていましたよ…。彼のホームズ(=明智恭介)、は前作でいなくなってしまったので、明るくみえるけどツライです。でも話の始まり方が前回を踏襲していて嬉しいキモチ。
今回は、屍人荘で起こったゾンビ(集団感染テロ事件)発生に関係している斑目(まだらめ)機関の、元超能力研究施設が舞台。
斑目機関を調べる剣崎比留子と、彼女を助けたい葉村譲は、閉鎖空間で予言に抗い生き残る事が出来るのか?また、誰かが四人死ぬとあらかじめ予言された中で起こる殺人事件の犯人は──?
というカンジで謎が多いのですが、ひとつ読者的に解っていることは、予言や予知なんていう非科学的な題材であっても、推理の前提条件として予言は本物だと考えていいということ😂だって斑目機関なので。
本来の推理小説であれば、予言はペテンだったという真実を探偵役が暴くところだと思いますが、そこが違ってて新しいし楽しいです✨
そしてファンタジーと捉えられそうな予言・予知の設定であっても、探偵役の比留子さんが披露する謎解きは本格で圧倒的です🕵️犯人の暴き方、そして犯人特定、その後もさらに新たなる真実が出てきて驚きます!!!
また個人的にこのシリーズはキャラクターもとても好きでして、前作で比留子さんのワトソンになる事を断った葉村君が、今作では自分が比留子さんを助けるどころか逆に助けられていると知って、
たとえ彼女が俺のホームズ(=明智さん)でないとしても。
俺は、彼女のワトソンにならなければならない。
と、関係性が変化していっててこれもう絶対に今後の展開見逃せないから自作も読みますわい。
名探偵二人から愛される葉村譲、でも恋愛関係では非ず🥹