ふっくらほっぺブログNEXT

食べ歩き多め体重マシマシ

【ちょこっと感想】びっくり館の殺人


f:id:pukupan:20230417223937j:image

びっくり館の殺人 綾辻行人

 

読了しました📖

先日画像をアップした文庫本の黒いカバーを外すと中からいつもと同じ表紙が出てきます📘

今回の本だけ、いつもの講談社ノベルスから発表→文庫化の流れではなく、最初が講談社ミステリーランド』というレーベルから発表されたという経緯がある模様。

ので、ちょっとこれまでとは毛色が異なる作品になっています。

なんでも「かつて子どもだったあなたと少年少女のための」物語という企画から書かれた本なので、大人はもちろん、小学生にも楽しめる様に漢字も加減され、すこしだけ優しく書かれているよ。

それと館の全体的な見取図が無いものの、中に何頁か挿絵が入っており、イメージがし易いです。

 

子どもにも読める、とはいえ、また綺麗に騙された訳なのですが😂

すっかり騙されて一度構築したはずの世界観が見事に崩壊し、新たに姿を変えて再構築されていく、、、誰かがどこかの後書きあたりで言ってたカタルシスってやつをですね(コレ受け売りですがね)、それを味わえるのはやっぱり子ども向けであってもミステリ小説なんだなあと思いました。

 

あらすじ的なもの📝

語り手となる永沢三知也(ながさわ みちや)君の、小学六年生時の思い出話が主になります。

三知也君がびっくり館と呼ばれる屋敷の住人である古屋敷龍平(ふるやしき りゅうへい)氏の、その養女の子である俊生(としお)と友達になり、同級生の女子あおい、俊生の家庭教師である大学生新名(にいな)さんと共にお屋敷に招かれた先で密室殺人事件が発生、、、というシンプルなお話。

 

感想のようなもの🖊

最近ずっと鹿谷さん登場しても推理はしていないのですが🤣

まあ別段その点についての不満はないのですが、やっぱり館シリーズでは一番馴れ親しんだ人物になるので、、、、、次の九作目ではどうなんだろうか。

本作が書き下ろされたのが2006年なので、これまでになく作中にパソコンが普及しているのを新鮮なキモチで読みました、、、現在の三知也君がインターネット検索で「中村青司」のまとめウェブサイトを見つけるのですよ、迷路館の時はまだワープロだったのに、、、、、なんか久し振りに会う親戚の子がいつの間にか大きく成長しているっていうのと似た感覚で、時が経つのは早いなと感じました(笑)

 

ここから先は作品を読んでいないけれどネタバレしても良い人に向けた感想↓

 

・まずおじいさん(古屋敷龍平)が密室で殺害されている。

・その日は俊生の誕生日で、お祝いにやって来たカテキョー新名さん三知也君あおいが異変に気付きドアを壊して発見する🚪

・ところがその時俊生は一人寝室で寝ているのがもう不自然すぎじゃない?

・さらに、もともとおじいさんが精神的にヤバい奴すぎてもう殺される理由しかないよ。

・ヤバい→実在した俊生の姉であり、悪魔の子といわれた梨里香(りりか)、その彼女と同じ名前をつけられた人形〈リリカ〉を、まるで生きているかのように扱う。具体的には下手な腹話術を使って地声と変なリリカ声で一人二役を演じる気持ち悪さを惜しげもなく発揮させる。

・ヤバい→俊生のペットを殺してその死骸を飾ったり、三知也君が俊生にプレゼントしたゲームを破壊したり、俊生から好きなものを奪い、病弱なことを理由に学校にも行かせていない。

・ヤバい→そうやって俊生をマインドコントロールし、リアルリリカ人形にさせている。具体的には俊生にカツラとリリカの服を着せて、服の下から手を入れて腹話術人形として扱うというド変態ぶりを惜しげもなく炸裂させる。

・コレ普通に俊生がおじいさんに殺意を向けて事件を起こしても仕方がなくない?誰も咎めないよ、でも俊生の男の娘(おとこのこ)ありがとうございます。

・事件後、精神異常者のおじいさんがいなくなってむしろめでたし、めでたし、じゃないのかな、、、。

 

なのですが──梨里香が悪魔の子なら、俊生も同じく悪魔の子なのだという事がラストの方で判明するとです。

梨里香が何故悪魔の子なのかについてはうっすらとしか書かれていませんが(おそらく原因は変態おじいさんにあるのですが)、梨里香の誕生日が6月6日だとか、びっくり館の所在地が六花町だとか、彼らが小学六年生だとか、666(悪魔の数字)に関係するように意図されていてホラーみがあります。

俊生が語るところによれば姉の梨里香は、目の色が不思議な色に(青みがかったり、金色がまじったり、怖い顔のときはオレンジ色に)変わるという──。(文庫本103ページ)

三知也君が大学生になって再び、記憶にあるびっくり館を訪れるのですが、昼間は廃墟の様だった館を日が暮れてから再び訪れると窓に灯りが見え、大人になった俊生、あおいと再会するのですがうわああああ!!!!

館ではもう居ない筈の姉、梨里香の誕生日パーティーが開催されているし、俊生の目の色がオレンジ色にィィィィ!!!!!ヒイィィィィ!!!!!!(半天狗/上弦の肆※鬼滅の刃)

 

っていうカンジでミステリとしてはもちろんホラー的な読み物としても面白かったです。

しかし近所のあおいの家は表札が変わっていてそこにはもう住んでいない様だったのに何故急に館に居るんです?あおいも俊生の中の悪魔にタゲられている…って事?

そして三知也君もまた──って事…?

 

小学生時代、俊生の誕生日会で、次はあおいの誕生日(1月17日)にプレゼントをあげる約束をした俊生なのですが、ちょうどその日は阪神淡路大震災が起こっているのです。もう中村青司の館のチカラを超えた何かが、メインイベントよりもサブイベントのチカラがつよつよすぎん?

 

いろいろ書いたけどまとまらなかったわ、、、そう言えば普段から説明下手なので、何を言ってるかよくわからないって人から言われがちだったわ。

それもひとりやふたりじゃないのでもう本当に伝えるのって難しいし、もしかしたら自分大人の発達障害なのかもってたまに疑ってる。

自分の中ではさ、ヲタク特有のマシンガントークがただ文章になっただけなカンジなのですが。

と、ここまで駄文にお付き合いくださり誠にありがとうございました😉